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ABOUT BIZEN WARE

備前焼ができるまで

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■成形
成形は電動ろくろが主流ですが、手回しのろくろを使ったり、ろくろを使わず手びねりで成形したりすることもあります。その他にも、粘土をひも状にして1段ずつ積み重ねていく「ひも作り」、粘土を板状にして起こしながら成形する「タタラ作り」などがあります。

作品が完成すると、作品の底などに陶印(サイン)を入れます。
ちなみに、この陶印は、昔、共同の窯で複数の陶工が作った作品を焼成していた時代に、皆の作品を一緒に詰めた窯の中で自分の作品を区別するためにサインを入れるようになったことが始まりといわれています。

こうして出来上がった作品は、ひび割れや変形を防ぐため、日陰でゆっくりと自然に乾燥させます。

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■窯詰め
充分乾燥させると、いよいよ窯詰めです。
釉薬(ゆうやく)を使わない備前焼にとって、窯詰めは窯焚き同様に焼きあがりを左右する重要な工程です。そのため、薪の燃え方、炎の流れ、作品の形、作品と作品の距離、灰の飛び方など様々な条件を考慮し、作品をひとつひとつ窯の中の適した場所へ工夫しながら配置していきます。

窯詰めは陶工が最も神経を使う作業であり、作品を立てたり、寝かせたり、くっつけたり、被せたりしていきます。
登り窯の場合は、1つの窯で大小あわせて1000点以上もの作品を詰めるため、窯詰め作業だけで約1週間もの時間がかかります。

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■窯焚き
窯焚きできるのは年に1~2回程度のため、陶工にとっては一大イベントです。
一般的な登り窯の場合、最高温度1250度で、10日から2週間くらいの間、昼夜を問わず交代で焚き続けます。備前の土は、土の状態ではデリケートで火に弱いため、ゆっくりと神経を使いながら、他の焼物の倍以上の時間を掛けて焚いていきます。
炎の流れ、灰のかかり方、空気の量、窯詰め、焼成などの要素を計算し、操ることにより、多彩な発色をし、様々な模様が現れます。窯の焚き方は、陶工によって千差万別で、それにより色や質感も全く異なってきます。

薪は、岡山県の県木である赤松を使います。備前地方の土は鉄分が多く含まれているため赤松の生育に適し、また、赤松は油脂を多く含み強い炎が出るため薪に適しています。1回の窯焚きで使用する薪の量は、軽トラック20~30杯分。薪の費用だけで数十万円もかかります。

窯には登り窯、穴窯、電気窯、ガス窯など様々な種類があり、目的や用途に応じて使い分けます。

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■窯出し
陶工にとって、期待と不安が交錯し、最も緊張する瞬間が窯出しです。
焚きあがった作品を急激に冷やすと作品が割れてしまうため、窯の入口を開けたりせず、まずはそのままの状態で約1週間かけて徐々に冷ましていきます。その後、ひとつひとつの出来を確かめながら作品を窯から出し、表面に付いた灰をサンドペーパーで磨いて仕上げていきます。
田んぼの土を掘り出してから、実際に成形に用いることができるようになるまで数年。さらに、成形から窯詰めまで約半年、そして窯焚きが約2週間。備前焼が作られるまでには、大変長い歳月が費やされているのです。