We will deliver “a warm time and space” to the world through Bizen ware.

ABOUT BIZEN WARE

備前焼の土

about_photo_08

「土と炎の芸術」備前焼において、最も大切なものとされているのが土です。

山土や黒土を使うこともありますが、現在の備前焼では、一般的にヒヨセと呼ばれる田土が使われます。田んぼの上部の土をはね、2~4メートル掘ると、眠っているその土が現れます。良い土は、田んぼを掘ればどこにでもあるようなものではなく、あったとしてもその層は薄く大変貴重です。

採掘した原土は、数年間そのまま寝かせ、不純物を土になじませます。その後、充分に乾燥させてから金槌で粉砕し、水槽に入れてろ過します。
そして、ドロドロになった土を素焼の鉢に移し、水抜きをして自然乾燥させた後、 土練機を使ってよく土を混ぜ合わせます。陶工によっては昔からのやり方にこだわり、土練機を使わず、土を足で踏むこともあります。これにより柔らかさが一定となり、土の粘りや腰の強さが増します。
さらに、不純物や小石をひとつひとつ手作業で丁寧に取り除き、再び寝かせることで成形しやすい土になります。
こうして出来あがった土は、中の空気を抜き、粘土の固さを均一にするために、使用前に手でよく練ります。このような工程を経て、ようやく成形に使うことができる土になるのです。

about_photo_04

備前の土は、鉄分や有機物が多く含まれていて粘りがあり、羊羹のようにねっとりしているため、成形しやすいという特長があります。その反面、耐火度が弱いため、長時間かけてゆっくりと慎重に焼き締めなければ、キズや亀裂が入りやすいのです。また、収縮率が非常に高く、乾燥から焼成までで約20%も収縮します。
このように、備前の土はデリケートであるため、土づくりには非常に手間がかかります。しかし、こうして愛情込めて作られた土だからこそ、焼きあがりが魅力的になるのです。

陶芸家・北大路魯山人は「備前の土は世界一」といい、彫刻家・イサム ノグチも、備前の土に触れ、その素晴らしさに魅了されました。
「窯は売っても田は売るな」といわれるほど貴重な備前の土が、日本の伝統工芸を支えているのです。